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2011年9月23日 (金)

極楽と奈落

 私は非常に流されやすい性格のようですが、流されているという自覚はありません。
悪く言えば主体性がない。( ~ω~ )
よく言えば順応性が高い。=^_^=
私がクラゲにあこがれる理由もその性格に由来するようです。

 人とのお付き合いの中では、飲食を伴うことが非常に多いという事を、私は腎機能保存期になって初めて気が付きました。
お付き合いをする場合は誤解されないように、食べられない事情を説明する必要がありますし、相手に迷惑と判断した場合は、お誘いを辞退するようにしております。
説明をした場合でも、一般的な食品を「これ美味しいよ、少しだけなら」と勧められることもありますが、大体は丁重に辞退させてもらっています。
辞退をする理由は、勧められた少しの食品の成分ではなく、以下の事件が関係しています。

 事件「極楽と奈落」
まだ腎臓の異常値が出ていない頃、遠方の知り合いが経営する焼き肉店に初めて訪れました。
お店のご主人は私に懐かしそうに「遠方よく来てくれました、何食べる?」 (^^)
と、お品書きを見せてくれました、
目を引いたのが「カルビ、上カルビ、特上カルビ、時価カルビ」(゜O゜)ヘッ? 
 ( ̄◆ ̄;)  ほ~「上には上」があるね、今日はちょっと無理して、
 ( ̄^ ̄;)  「上カルビ」と注文すると、そこの主人が、
「カルビね、それならせっかく来たのだから、一番美味しいのを食べてってよ」(^o^)。
 (;一_一) ドキっ、と不安がよぎりましたが、断る勇気はありません。
(;;;´Д`)  「じゃっじゃー、特上…エッ、もしかして時価カルビ?」と聞くと、
「いや~、なかなか手に入らないので、メニューには書けない代物があるんだよ。この肉が仕入れられた時は特別の客にだけ連絡するやつだけどサー」(^0^)
と、ご主人はニッコリ、私はカネ縛りで金縛り。

 拒否しないことを了解のサインと主人は判断したのか、嬉しそうに調理場に引っ込んでいきました。
私は観念しました、こうなったら、もしもの時のお守りと化しているキャッシュカードに頼るしかない。
待つこと暫し、出てきました見たこともない鮮やか色と模様をした霜降りの肉が。
「焼くのはチョットだけネ」(^_^)
ご主人の忠告に従い軽く焼いて口に入れました。
グルメでもない私には表現する術はありませんが、まるで「極楽」を食べているよう。
チョッと噛んだだけで、肉が口の中全部と脳細胞を陶酔させた後にす~っと消えてしまうのです~ゥ。
不覚にも、もう一切れ、もう一口………………。
我を失った私はついに御かわりまでしてしまったのです。

 食べ終わり冷静になっても、後悔先に立たず、覆水盆に返らず、出金懐に戻らず。
平静を装ってキャッシュカードを出すと、ご主人は「お金はいりません」ときっぱり。
とは言われたものの…ここで甘えたら何かがすたる、そうはいかないと、断る主人に無理やり有り金全部を置いてきたのですが、全く足りなかったことは、メニューに載っている肉の価格を見れば想像できます。

 「極楽」となりは「奈落」でした。
帰宅していつもの生活に戻り、しばらくの日数が経ちました。
いつもの近所のお気に入り焼き肉店で、いつもの通り注文したカルビを食べました。
するとその味がゴムや雑巾を食べているようだと思われるほど変わり果てていました。
その時はたまたま不味い肉に遭遇したのだと思ったのですが、後日他の焼き肉店に行って上カルビを頼んでも結果は同じでした。
どこで食べてもカルビが不味い。
当初は当惑したのですが、はっと気が付きました。
そう、あの「極楽」を脳が知ってしまったため、一瞬にして過去の味覚のメジャーを廃棄してしまったのです。
だからと言って、あのカルビに匹敵するものを注文できる身分ではありません。
味を知ってしまった脳細胞が定年で居なくなるまでには、「奈落」カルビ生活を一年以上する必要がありました。

 腎不全になってからは、美味しいものを勧めてくれる人には申し訳ないのですが、たとえ少しであっても口にしない、という決心を通させてもらっています。
今でも私の心の隅の暗闇には、黒い背広を着た男が、
「お金はいりません、最高のカルビを食べてみませんか、フオッホッホッ…」
とこちらを見ているものですから。

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